中年オヤジの自転車通勤コラムと女の子のイラストがあります。
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人魚物語11

お元気でしょうか?
月に一度のこのひととき、私は心待ちにしていました。
今日は不思議な体験のお話しをしますね。

それは、貴方に会う半年前の出来事なんですけど。
私が海底の洞くつで仲間とはぐれた時の事です。ちょうど今頃ですね。
南の暖かい海の底。仲間と冒険ごっこをしていたんです。

渦に巻き込まれたのです。
冷たい海流があることなんて知らなかった私は気が動転しました。
洞くつの深層海流に流され、凍るような寒さで気を失いかけた時、暖かい光が差し込みました。

そこがどこだったか記憶にないんですが、その光のまわりの水温は暖かく、
海流もおさまって穏やかになっていたようです。
眩しい光に目が慣れた頃、その光の先に綺麗な白銀の女性がいました。

「アリガトウ・・・」その女性の声が頭に伝わります。
なんで?私を助けてくれたのに。私がお礼を言うのなら分かるど・・・。
それに人魚のような懐かしさ、でも人魚じゃないみたいだし。
光と泡が消えては現れ、その女性の顔までははっきりと確認できなかった。

「アリガトウ・・・アナタニタクスコノオモイ」
「貴女に託すこの想い」???何の事?分からない。
あなた誰?その答えが出ないまま、その光は泡となり、私を包みこんだ。

寒さで凍えた体が次第に温まる。
そして、この人の優しさと悲しみと願いが私の心に届く。
涙がぽろぽろこぼれ落ちる。切ない想いが私の心に残った。

『きっと、必ず・・・』

自分でも驚いた。素直な気持ちを言葉にするってこんな感じかな?
意味が分からないけど、彼女の気持ちに応えたい。
そんな気持ちだった。

安心したせいか、まどろみのなか私はいつしか眠りに落ちた。
そして、気が付くと見慣れた珊瑚の浅瀬に横になっていた。
まわりには心配している仲間の人魚がいた。

長老達にさんざん怒られた。危ない所はいっぱいあるんだと。
仲間の2人が後ろの方で遠巻きに覗いている。私は振り返って舌を出した。
今、振り返るとあの人が誰だったかなんとなく分かる気がする。

ちょうど一年前の今日だったんです。
あの人は私の中にいる。
あの人が見守ってくれている。

そして貴方とめぐり逢った。

時はめぐる風車。
永遠の時の流れの中ではほんの一瞬だけど、
このひととき大切にしたい。



あとがき
今回は彼女の過去のエピソードを紹介しました。
光る女性が誰だったか?敢えて言葉にはしません。
次回はどんな趣向にしようかなぁ?考えるのも楽しいです。

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